ビットコインの基礎知識

仮想通貨の中でも特に匿名性の高さが評価されるモネロ(Monero)とは?

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通貨によって匿名性が異なる?高い匿名性が評価されるモネロコイン

出典:getmonero

現在仮想通貨ランキングサイトcoinmarketcap.com 内では1,000を超える仮想通貨が表示されています。一口に仮想通貨と言ってもその特徴は様々でどの通貨を選ぶべきか正直困ってしまいませんか。

仮想通貨の代名詞であるビットコインは別格としても、その他のアルトコインの中からは一体何を基準に選べば良いのか迷ってしまいます。匿名性の高さは仮想通貨の掲げるメリットの大きな要因のひとつですが、実は完全な匿名性が確保できていないというのが実情です。

そこで選考基準の1つとして仮想通貨の匿名性の高さを基準に考えてみるのはいかがでしょうか。今回は仮想通貨の匿名性にスポットを当て、2017年7月27日付けのcoinmarketcap.com 内でアルトコインランキング第8位にランクインする仮想通貨モネロ(Monero)を取り上げて紹介したいと思います。

モネロとは国連が世界共通語として普及しようとしたエスペラント語で「貨幣・コイン」の意味をもっています。

匿名性の高いシステムを採用することで評価されるモネロ(Monero)とは?

2014年にリリースされたモネロはCryptoNighttというシステムを採用しリング署名の実装を採用した秘匿性の高い仮想通貨です。
ブロックチェーンと呼ばれる分散型情報管理システムを採用するビットコインは、いつ、どこに、いくらの取引が行われたかが公開されていることが特徴となっています。

一方モネロはリング署名を採用し、取引内容を外部から追うことが出来ないことから秘匿性の高い仮想通貨として評価されています。
ここではモネロの概要を紹介します。

匿名性と取引情報の秘匿性に特化した仮想通貨モネロの概要

モネロが採用するリング書名のシステムは非常に秘匿性が高いことは先述しました。
リング署名とは、1つのグループに加盟する会員であれば誰でも署名可能ですが、誰が署名したかは検証できないというデジタル署名のひとつです。署名された取引データはグループ内で承認されますが、署名者同士を特定することはできません。

モネロは、このリング署名システムに複数の秘密鍵を束ねて利用することで更に署名者の特定を困難にしています。
ハッキングコストはビットコインの約1,000倍とも言われ、事実上攻略不能な匿名システムとして運用しています。

また、秘密鍵も「閲覧用」と「送金用」の2つを使用し、1つの取引に対し1つのワンタイムアドレスを発行します。
送金者はこのワンタイムアドレス宛に送金しますが、このアドレスからは取引履歴を確認できません。閲覧用の鍵を使うことで取引履歴のみ公開することが可能となります。

閲覧用鍵の公開が無い限り取引履歴を見ることすらできないために、秘匿性が保たれます。

この秘匿性の高さからダークマーケットと呼ばれるアルファ・ベイ・マーケットでの決済に採用されています。
反政府組織や反社会的組織いわゆる闇社会への資金の流入やマネーロンダリングに利用されている可能性は高いのですが、皮肉なことにそういった市場で取引される莫大な資金は短期的な投機先としては非常に魅力的であると言わざるを得ません。

未だに発行数量も多くはないために、潤沢な資金力を持つ組織による買占めなどで価格変動を起こせる可能性もあり、ハイリスク・ハイリターンな非常にギャンブル性の高い通貨であると言えるでしょう。

一般的な仮想通貨とは異なるシステムを採用したモネロの特徴とは?

モネロの特徴とも言える運営システムについては既に簡単にふれました。
独自のシステムを採用したことが、モネロの急速な普及を後押しする要因として非常に大きく影響していると言えるでしょう。
ここではモネロの最大の特徴である「秘匿性の高さ」のポイントとなるリング署名についてもう少し詳しく、そしてそれ以外の特徴も併せて紹介します。

ブロックチェーン採用を選ばなかったモネロの狙いと特徴とは?

多くの仮想通貨は「取引の透明性」を掲げるためにブロックチェーンなどの分散型情報管理システム(P2Pシステム)を採用しています。
ビットコインでの取引は公開鍵と秘密鍵を用いて行われるために、誰が署名したのかが明確になります。

これはオープンソースとしては非常にクリアで公平なイメージがありますが、逆説的に考えるとブロックチェーンを利用すれば、誰が幾らのビットコインを保有しているのかといった保有額を簡単に調べることが可能であるということになります。

しかしモネロはこの流れに逆行するように、取引が外部から追うことが出来ないシステムであるリング署名を採用しています。
リング署名は送金時に発生するワンタイムアドレスを履歴として情報を管理しているために外部からは取引内容を確認することが不可能となっています。

リング署名は誰が署名したのかを暗号化し、署名した事実だけを証明するシステムです。
ワンタイムアドレスとは1回限りですぐに使用不能となるアドレスのことで、これを使用することで取引の痕跡を消し追跡が不可能になります。

更に取引のスピードが速いことも特徴の1つと言えるでしょう。
ビットコインでは1つの取引データ(ブロック)を処理するのに約10分が必要だとされています。

モネロでは1つの取引データの処理に約2分程度しかかからず、ビットコインの5倍の処理速度を有しています。

逆説的に言えばモネロのハッシュ演算の難易度はビットコインの5分の1程度ということになりますが、演算の難易度が低いということはマイナーにとっては有利に働き、一般的なコンピューターでシステム維持のマイニング作業が可能になることから、マイニング業者としてエントリーしやすいメリットがあります。

また、1つの取引データのサイズに制限が無いことも特徴と言えるでしょう。

これは他の仮想通貨に対して発行枚数が少ないことが作用しているようですが、最大の特徴である匿名性や取引内容の秘匿性の高さから、特定組織や企業グループの情報シェアのフィールドとしての可能性が期待できると言うことです。

モネロはオープンソースとしてリリースされていますから誰でも手に入れることができます。
ハイリスク・ハイリターンで上手くいけば巨万の富を手に入れることができますが、上手くいかない場合は、ある日突然全く価値の無い通貨として消えてしまう可能性もあるという非常にリスキーな通貨だといえます。

モネロが仮想通貨市場の支持を集めた要因とは?そして現在の発行枚数は?

2009年のビットコインリリースを皮切りに、雨後の筍のような勢いで新しい仮想通貨が続々とリリースされる現在は、まさに仮想通貨の戦国時代とも言えるでしょう。

現在は各通貨供に他の通貨との差別化を量ることに血道を上げている状態です。
比較的後発ともいえる仮想通貨モネロが市場に受け入れられた大きな要因として、匿名性の高さと、取引内容の秘匿性の高さがまず上げられますが、さすがにそれだけでは此処までの普及は難しかったはずです。

モネロが普及した要因とその背景を紹介します。

仮想通貨の流れに逆行する仮想通貨モネロの普及の要因とは?

モネロは2016年の夏に価格が急騰しました、これはアルファベイの決済システムにモネロが採用されたことが、非常に大きく影響していると言えるでしょう。

本来、仮想通貨には匿名性があるとされています。
ビットコインを代表にブロックチェーンシステムを採用する仮想通貨は非常に多いのですが、ブロックチェーンには取引データの全てが記録されています。

ブロックチェーンに記録された送金者のアドレスから個人を特定することは、実はそれほど難しくありません。
更に仮想通貨の保管先であるウォレットが取引所になる場合には匿名性は全く失われると言えます。
仮想通貨に関係する法整備が着実に進みつつある現在、日本国内の取引所を利用して取引を行うための口座を開設する際本人確認書類の提出が義務付けられたことから、仮想通貨の掲げた匿名性は急速に低下しました。

このことからもモネロが普及する背景には、匿名性を必要とする闇社会における需要の高まりが後押ししている可能性が濃厚であると言えるでしょう。

仮想通貨モネロの発行枚数の上限や現在の発行枚数について

モネロの通貨単位はXMBで取引されています。
発行上限は1,840万枚となっておりビットコインの2,100万枚と比較すると、若干少ないと言えるでしょう。
2017年7月27日現在で約1,480万枚が発行されていますから発行上限の約80%が既に発行されています

仮想通貨モネロの時価総額や市場価格、そしてその値動きは?

モネロの独自のシステムや普及の要因については既に紹介してきました。
仮想通貨の主流システムを採用せず、逆転の発想で展開し見事に普及、浸透することに成功したと言えるモネロですが、ここでは仮想通貨市場での注目と資金を集めた結果として、仮想通貨評価サイトのランキング上位に食い込んだモネロの仮想通貨市場での位置付けを紹介します。

仮想通貨ランキング内での現在のモネロのポジションは?

仮想通貨の価値を図る上で非常に参考になるのが時価総額のランク付けです。
2017年7月27日付けのcoinmarketcap.com に於ける仮想通貨の時価総額ランキングでモネロは第9位となっています。これは仮想通貨の巨人ビットコインを抜きにしたアルトコイン界での第8位を意味します。

激戦が続くアルトコイン界の中においてもモネロは第8番目に注目されているということになります。
ビットコイン、イーサリアムと比較してしまうと序列が低いことは否めません。

モネロが現在に到るまでの仮想通貨市場での値動きは?

2016年からモネロは急騰しはじめました。
2016年8月後半では1MXR=$2-程度で推移していたのですが、段階的に値を上げ2017年7月後半には1MXR=$44.67と実に約22倍もの成長を見せています。

モネロ創成期から所有していた投資家たちは大いに恩恵を受けたと言えるでしょう。

気になる!仮想通貨モネロの市場価格や時価総額は?

2017年7月27日現在、仮想通貨ランキングサイトcoinmarketcap.comに掲載されているモネロの時価総額は$663,121,780(日本円で約736億1,500万円)、モネロの市場価格は1MXR=$44.67(日本円で4,959.05円)となっています。

モネロは時代のあだ花として淘汰されるのか?その未来に待つものとは?

独自のシステムを採用することで、仮想通貨市場の本流に流れ込む資金とは別の層からの資金に狙いを定めている印象を受けるモネロですが、仮想通貨に対しての世界的な規制強化が進みつつある今、モネロはどのような展開をみせるのでしょうか?

ここではモネロが規制強化の網を潜り抜けることを前提に、その将来を予想しながら紹介してみます。

モネロの今後に待ち受ける状況や、その後の展開予想は?

モネロの特徴からどうしても闇社会との関係性を疑われてしまうのは現状ではいたしかたのないことと言えるでしょう。
大きな法改正や規制の強化がモネロの動きを鈍化させる可能性も考えられます。

モネロの高い匿名性、取引データの秘匿性は闇社会への貢献が懸念される一方で、特定国家や法律の干渉を受けないという、仮想通貨のベーシックな概念が固く守られています。
このことはモネロのシステムに対する信用に繋がる可能性もあります。
更に為替の影響を受け難いことや、手数料が割安な点なども評価されるべきところと言えるでしょう。

複数の仮想通貨を管理するJaxxというアプリがあります。

出典:jaxx

非常に審査の厳しいことで知られるアプリなのですが、モネロは審査を通過し採用が決定しています。
モネロは多様性が求められる今の時代に生き残ることができる可能性が非常に高い仮想通貨だとも言えるでしょう。

仮想通貨界の流れに逆行するシステムを採用したモネロと他の仮想通貨との関係性は?

採用したシステムの特性から、他の仮想通貨と一線引いたところに存在している印象を受けるモネロですが、その他の通貨との関係性は発生するのでしょうか?
今後モネロが現在の路線からの踏み替えを行うことは考え難く、その他の通貨がモネロ側にシフトすることも無いと思われます。
仮想通貨界の一匹狼の雰囲気さえ漂うモネロと、その他の通貨の関係性について紹介します。

モネロに影響を及ぼすその他の仮想通貨の存在や関係性について

繰り返しになりますが、モネロはビットコインを始めとする一般的な仮想通貨とは相対関係にあると言えます。
時代の流れは「分散型情報管理システム」としてのブロックチェーンシステムを高く評価しています。

これはブロックチェーンが公開型であり、取引データが常に公開されていることが「公平であり、不正が出来ないクリーンなシステム」であると評価されているからなのです。一方モネロを評価する利用者はまさに間逆の発想と要望を持っている層だと言えるでしょう。
現在は仮想通貨として一括りに扱われていますが、実はビットコインが光の側の利用者に支えられていると例えた場合、モネロは影の部分に支えられているような関係です。

お互いに直接影響しあうことは無いと考えられますが、ブロックチェーンに対する規制が厳しくなれば、当然一部の資金はモネロに流れ込むでしょうし、モネロに対する規制が厳格化されれば新たな匿名性の高い通貨に資金が流れることになっていくでしょう。

独自の路線で成長を続ける仮想通貨モネロに潜む将来的なリスクとは?

右肩上がりで順調に取引高が伸びている仮想通貨市場で、多くの通貨が採用するブロックチェーンシステム、つまり公開式分散型情報管理システムを選択せず、独自の路線を歩むことで支持を得て成長してきたモネロですが、将来的にも成長し続ける通貨と言えるのでしょうか?
ここでは仮想通貨モネロが抱える、将来的なリスクについてふれてみます。

モネロに投資するのに気にしておきたい将来的なリスクとは?

日を追うごとに加熱するといっても過言ではないほどに、仮想通貨に対する市場のニーズは当分冷めることはないでしょう。
仮想通貨の代名詞とも言えるビットコインは急速に実態経済とのリンクを始め、現実的な消費活動の決済方法としての地位を固めようとしています。

ここで気になってくるのは各国政府の法改正です。
日本政府を例にとってみても「取引に対する消費税の課税対象からの除外」「会計処理としての仮想通貨の容認」などと政府は飴を提供してきました。
しかしこれは「仮想通貨に対しての介入の野心を明確にした。」とも捉えることができます。

仮想通貨モネロの特性から予想されるのは当然「反政府組織の資金源」「非社会的組織の資金源」「違法薬物取引の決済」などのモネロが最も得意とする闇社会との関係性が問われることは明白と言えるでしょう。

余剰資金のプール先としてモネロを利用するのは非常に面白いと感じますが、大きな資産を掛けるのにはギャンブル性が高すぎるのがモネロだとも言えるでしょう。

市場が仮想通貨に求める条件として「市場価値の上昇」と「匿名性の高さ」が非常に重要

匿名性と取引情報の秘匿性に大きなウェイトを置いたモネロが受け入れらたことで実証されたと言えるでしょう。
やはり背景には若干の黒い影がチラつくのも事実ですが、このことがモネロ購入者に影響を与えることは考え難いでしょう。

加速する情報社会のなかで、取引内容の秘匿性を求める企業は今後増加することも考えられます。政府や警察当局の強い規制が掛かるまでは、モネロは非常に興味深い投資案件であることは間違いないでしょう。

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