仮想通貨というと、決済の迅速さや安全性、複雑な機能を組み込んだものが人気を集めています。
そんな仮想通貨の中でも比較的用途が分かりやすく、導入しやすいものが、シンギュラーDTV(SNGLS)です。
シンギュラーDTVはコンテンツ制作と配信を目的とした機能特化型プラットフォームで、ブロックチェーンとスマートコントラクトを活用し、コンテンツ管理を容易にします。そんな一風変わったシンギュラーDTVの特徴と将来性について解説していきます。
シンギュラーDTVとは
SingularDTVは、2016年7月に公開されました、比較的新しいアルトコインです。
SingularDTVのプラットフォームを利用することで、コンテンツ制作者は容易に配信が可能で、その対価もSNGLSトークンで迅速に受け取ることができます。
現在、HuluやNetflix、iTunes Storeといった多くの動画や音楽の配信サイトがあります。SingularDTVではブロックチェーンを用いることで、著作権が明確になり、著作権管がなされたコンテンツ配信を容易に行うことが可能になるのです。
また、スマートコントラクトを用いることにより、コンテンツ制作者は中間業者を介することなく報酬を受け取ることが可能になり、迅速かつ正当な対価を得ることが可能になります。SingularDTVのプラットホームはイーサリアム上で構築され、すでに約10億ものSNGLSトークンが発行されています。
仮想通貨としてはまだ歴史は浅いですが、時価総額はおよそ200億円に達しており、その特徴から将来性は大変有望なプラットホームと言えるでしょう。
・コインの概要
発行単位 | SingularDTV(SNGLS) |
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呼称 | シンギュラーディーティーブイ |
最大供給量 | 10億枚 |
公開日 | 2016年7月23日 |
公式サイト | https://singulardtv.com/ |
ホワイトペーパー | https://coss.io/documents/white-papers/singulardtv.pdf |
取引所 | ・バイナンス |
現在SingularDTVプラットフォームを利用するためのトークンであるSNGLSはバイナンスでのみ取引が可能になっています。今後、コンテンツ配信型プラットフォームの仮想通貨が流行る可能性は十分にあり、上場取引所が増えることで、爆発的に価格が上がることも期待できます。
イーサリアムが基盤の通貨だからメリット大
SingularDTVの基盤通貨はイーサリアムのスマートコントラクトを用いています。
SingularDTVは、通常の動画配信サービスが行っているようなクレジットカード決済とは異なります。消費者による送金は送金手数料が安いイーサリアムのスマートコントラクトを用います。
そのため、マイクロペイメントが可能となり、都度課金のような少額課金も可能となります。なによりもクレジット会社などの中間業者を通さないため、中間マージンを支払う必要がないのが魅力的です。
収益の管理もスマートコントラクトで行われます。また、SNGLSの持ち分に応じて配当を受け取ることも可能です。SNGLSトークンを所持することで、コンテンツの再生回数が増えれば増えるほど、制作者だけでなく、トークン保有者も同様に配当を受け取ることが出来ます。
また、ある製作者のファンが、トークンを所有することで制作者を応援することもできるため、SNGLSトークンの利用シーンは多岐にわたります。
シンギュラーDTVの想定用途
SingularDTVはこれまでのコンテンツ型産業の問題点を解決し、より収益性を高めることを目的としています。
現在、SingularDTVの利用用途としては以下の4点があります。
- 著作権等の権利の明確化
- コンテンツ産業の構造の革新(透明化)
- コンテンツ制作費の調達
- コンテンツ利用料(視聴料)の値下げ
これまで、コンテンツ産業では制作者、出演者、スポンサーなどコンテンツ制作に多くの人が関わり、権利の所在が曖昧で不明確であり、複雑化していました。
また流通においても制作者、著作者、仲卸、販売管理者など多くの人が関わるため、制作費以外にも費用がかさむことで、販売価格が高くなってしまいがちでした。
ところが、SingularDTVでは制作者はコンテンツをトークン化できます。トークン化できるコンテンツは、動画配信だけでなくエンタメ分野の様々なコンテンツに対応しているため、幅広い用途での利用が見込まれています。
トークン化することにより、これまで今テンス産業が抱えていた問題を解決できるのです。
具体的には、コンテンツ制作者はSingularDTVの開発アプリケーションであるTokitによって知的財産、収益、著作権使用料をプログラム可能なトークンに組み込みます。
Tokitによってトークン化することで、コンテンツの管理を一元化できるのです。複雑に階層化したこれまでの産業構造をシンプルな構造へと変えます。
また、トークン化によって著作権や利益の分配も明確になります。スマートコンストラクトによって自動的に分配されることで、よりシンプルに、よりスピーディに、かつ安価で消費者の元へ届けることが可能になります。
さらに、制作費用の調達も容易になります。コンテンツ制作者はトークンを用いてクラウドファインディングによる資金調達が可能になるからです。
資金調達を行ったプロジェクトのコンテンツを配信することで、その収益はスマートコントラクトの機能により、自動的にトークン所持者に還元される仕組みとなっています。出資者はトークンを購入して所有することにより、収益の分配を受け取ることが可能になります。
以上のような機能により、コンテンツ制作者から消費者へダイレクトに配信が可能になり、また収益の配分についても透明化されます。
SingularDTVを利用することにより、多くのスポンサー、中間業者、広告代理店などが関わり複雑化していたエンタメ業界が、フラットなものとなり収益も透明化していくことで、業界に革命を起こしていく可能性は十分にあります。
アーティストとファンとの直接的な結びつきが強くなり、より一層「個人の時代」に拍車が掛かる
ファンはこれまでコンテンツやアーティストを応援しようと思っても、コンテンツそのものを購入するか口コミなどで広めるしか手段はなく、利益を得ることは出来ませんでした。
SingularDTVでは、応援したいアーティストや作品のトークンを購入することで、個人が製作者の直接スポンサーとなることが可能となります。
コンテンツの売り上げが上がれば配当としての収益も増えるため、ファンは応援するモチベーションがさらに生まれます。積極的に応援しようとするファンとアーティストとの関係は、より直接的な結びつきとなっていき、より一層「個人の時代」に拍車が掛かっていくでしょう。
シンギュラーDTVを買える取引所
SingularDTVで使用される仮想通貨SNGLS はBinanceで購入が可能です。Binanceと言えば、2017年後半に立ち上がった取引所でありながら取引高世界一となり、急激に成長を続ける注目の中国系仮想通貨取引所です。
取り扱っているアルトコインの取引銘柄も豊富で、入金などの対応も迅速で、取引もとてもスムーズに行えます。
ハードフォークコインを扱うということで、日本でも人気の取引所ですから、すでに口座を持っている方も多いと思います。
買い方・購入手順
SNGLSを買える唯一の取引所であるバイナンスでの購入方法とその手順について詳しく解説します。
BINANCEでの登録方法
中央付近の「アカウントを作成する」をクリックして、登録画面に入ります。
登録画面では、メールとパスワードを入力します。
利用規約にチェックを入れて、登録ボタンを押すと、入力したアドレスに承認メールが届きます。
届いたメールで認証すると、ログインできるようになります。
二段階認証を設定しましょう
ログイン後、二段階認証を設定することで出金可能金額が2BTCまで増やせます。
二段階認証はGoogle認証システム(アプリ)を使って設定できます。
国内からの送金方法
送金は国内取引所からBTCやETHを送金します。Binanceでは日本円を利用することはできないので、国内取引所でいったん日本円からBTCやETHを購入してから送金します。
SNGLSの取引
注文は、トップページからSNGLSで検索します。SNGLSはBTC、ETHで購入することができるので、どちらを使って購入するかを決めます。
購入するには、購入量と、購入価格を入力しなければいけません。チャートや板情報を利用して注文してください。
シンギュラーDTVの価格推移とチャートの形状
SNGLSの取引は2016年に開始されました。その後、2017年初頭までは大きな変動はありませんでした。他の通貨同様に4月頃から上昇を始め6月9日には一旦ピークを迎え33円まで高騰しました。
ところが、夏ごろにはその反動で落ち着きしばらくは10円~20円あたりを推移していました。
その後2018年1月8日に大きく高騰し、49円の高値を記録しました。1月24日以降はNEM流出事件などにより仮想通貨全体が下落した影響を受け、下降トレンドに入っています。執筆時2018年3月末では6円~7円で推移しています。
価格上昇が期待できる材料
価格上昇のカギを握るのは次の2点です。
- 開発中のモジュールのリリース
- 配信コンテンツの充実
SingularDTVはコンテンツ制作と配信に特化したプラットホームで、その独自性は注目を集めるには十分と言えるでしょう。SingularDTVでは11個のモジュールが開発予定であり、Tokitを初めとしたいくつかはすでにリリースされています。
まだ開発中のモジュールがあるということは、今後さらにサービスが充実していくということです。
サービスが充実していくことでコンテンツ制作者のリリースが増えていけば、SNGLSの価格上昇も期待できます。配信コンテンツが多くなれば多くの視聴者の獲得につながります。
そうなればSingularDTVプラットフォームを利用してコンテンツを配信する優良な製作者も増えます。この相乗効果により、SNGLSの価格は上がっていくでしょう。
今後は、製作者がコンテンツ制作しやすい環境、配信しやすい環境がどの程度整うのかが価格上昇のカギになりそうです。
想定される下落リスク(材料)と心配事
いくらSingularDTVのサービスが充実していっても、良質なコンテンツが増えなければ利用者も増えません。価格上昇のカギはそのまま下落リスクにもつながるということです。
特に重要なのは現在開発中のモジュールのリリース時期と性能です。なぜならばSNGLSの価格上昇には配信コンテンツの増加が欠かせないからです。
コンテンツを増やしていくには、コンテンツ制作者、利用者双方にとって利用しやすいサービスをいかに提供していくかにかかっており、モジュールの開発状況は価格に大きく影響を与えることでしょう。
まとめ
SingularDTVはこれまでに類を見ないコンテンツ制作、配信プラットホームです。
SingularDTVにより製作者、利用者が受けられる恩恵は次の3つです。
- コンテンツの著作権、利益配分の明確化、一元化
- マイクロペイメントが可能。
- トークンを用いてクラウドファンディングによる資金調達が可能。
SingularDTVは、コンテンツの流通の形を変化させるプラットホームです。その可能性は非常に大きく、これまで業界が抱えていた問題を大幅に改善する可能性を秘めています。
さらには、ファンとアーティストとの関係をより直接的な結びつきにします。個の時代を加速させ、より便利で迅速、いつでもどこにいても高品質のサービスを受け取ることのできる時代の先がけとなるでしょう。