・ネクスコインはITを使って生産した野菜などを購入できる仮想通貨
金融庁のホワイトリストにも登録されており、安心して取引できることから価格が暴騰している銘柄のひとつです。
ネクスコインは厳密には仮想通貨ではなく、トークンと呼ばれるものです。
ビットコインのブロックチェーン上でカウンターパーティーを利用して発行されています。
発行元は株式会社ネクスグループで、JASDAQに上場している企業です。
上場企業が発行し、金融庁のホワイトリストに登録され、価格が急騰しているネクスコインの実力、将来性を解説します。
ネクスコイン(NCXC)とは
ネクスコインはJASDAQに上場している株式会社ネクスグループによって発行されたトークンです。
通貨単位はNCXC、発行総数は2,000万枚で、これ以上発行されることはありません。
枚数が限定されている通貨はデフレ通貨と呼ばれ、需要が高まると相対的に価値が上がりやすいのが特徴です。
ネクスコインが発行された際、株式会社ネクスグループの株主に対して無料で配布されました。1株に対し1NCXCが配布されています。
株式会社ネクスグループは株式会社フィスコのグループ会社です。
フィスコグループ会社では以下のような独自トークンをそれぞれ発行しています。
■ フィスココイン
■ カイカコイン
仮想通貨に対して積極的な取り組みを見せているグループなのです。
ネクスコインの概要、特徴、そして発行元のネクスグループについて、さらにはメリット、デメリットを順にまとめてみます。
ネクスコインの発行枚数や発行元、取引所などの情報をまとめた表が以下になります。
2016年に発表されたネクスコインの概要
ネクスコイン | |
---|---|
発行単位 | NCXC (ネクスコイン) |
発行枚数 | 20,000,000 NCXC 最小取引単位:0.00000001 NCXC |
発行者 | 株式会社ネクスグループ |
配布先 | 2016年11月期期末(2016年11月30日)時点の株主のうち、「ネクスコイン」の受取を希望し、所定の手続を完了した株主を対象。 |
配布の対価 | 無償 |
配布総数 | 上記「ネクスコイン」を、2016年11月期期末(2016年11月30日)時点の単元株式以上保有の株主の中で受取を希望する株主に対して、その株式数に応じて配布。(例:100株保有の株主に対して100NCXC) |
ネクスグループ社留保分 | 株主に対して配布する数を発行総数20,000,000から控除した数。 |
配布方法 | 2016年11月期期末(2016年11月30日)時点の株主名簿上の株主宛てに郵送にて案内。 |
取引所 | テックビューロ株式会社が運営する仮想通貨取引所「Zaif」 にて取引可能 |
ネクスコインの特徴、機能は?
ネクスコインには発行枚数や発行元の他にどんな特徴があるのでしょうか。
実は、ネクスコインにはこれといった特徴や機能は備わっていません。
ネクスコインだけでなく、フィスコグループが発行したフィスココインやカイカコインも同じですが、トークン自体に特別な機能があるわけではありません。
自社グループの仮想通貨への取り組みを株主に知ってもらう、という目的でトークンを発行したようです。
特徴がないからと言って、使い道がないわけではありません。
詳細は後述しますが、トークンエコノミーの先駆けとして商品やサービスとネクスコインを交換することができます。
株式会社ネクスグループとは
株式会社ネクスグループは1984年に設立され、2012年にフィスコグループの子会社になったIoT企業です。
ネクスグループが手掛けている事業には次の6つがあります。
・システムソリューション
・インターネット旅行
・総合介護事業支援サービス
・ロボット事業
・農業ICT
株式会社ネクスグループは、インターネット通信技術を利用して、上記の事業に取り組んでいます。
関連性の高い仮想通貨に興味を示したのも当然と言えますね。
そんな株式会社ネクスグループの沿革を確認すると、同社の技術力や実績を考える参考になります。
ネクスグループの歴史 | |
---|---|
1984年4月 | 本多エレクトロン株式会社を設立 |
2007年6月 | JASDAQスタンダードに株式上場 |
2012年7月 | 株式会社フィスコの子会社化 |
2012年7月 | 株式会社フィスコからイー・旅・ドット・コムを買収 |
2012年12月 | 株式会社ネクスに商号変更 |
2015年4月 | 株式会社ネクスから株式会社ネクスグループに商号変更 |
2015年6月 | 株式会社SJI(現:株式会社カイカ)を子会社化 |
2016年8月 | 株式会社チチカカを子会社化 |
フィスコの子会社になってからは積極的にM&Aをしながら、会社規模を、事業分野を拡大しています。
それ以前からの通信事業での実績もあり、IoT技術の高さをうかがい知ることができます。
企業業績や会社の信頼性
株式会社ネクスグループの業績の確認もしておきましょう。
ネクスコインは企業が発行しているトークンです。
ということは、株式会社ネクスグループが倒産するなど、万が一のことが起こった際にはトークンが全くの無価値になってしまう可能性もあります。
株式を購入する時と同じように、業績を確認し、将来性についての判断をしておきましょう。
2016年度 | 2017年度 | 2018年度予測 | |
---|---|---|---|
売上高 | 12,231 | 12,198 | 11,398 |
営業利益 | -619 | -914 | 743 |
経常利益 | -770 | -940 | 698 |
当期利益 | -1,068 | 902 | 563 |
※単位は百万円
会社の信頼性についてですが、株式会社ネクスグループは、次の2点から信頼性の高い企業であると判断できます。
■ 30年以上続いている会社
株式の上場には様々な条件があり、上場するということは、それだけの条件を満たしている優良企業だということになります。
さらに、30年以上もの間、会社を続けるというのは経営理念や経営環境がしっかりしていないとできません。
そのため、株式会社ネクスグループは、経営体質や経営方針がしっかりしている優良企業であることが分かります。
ネクスコインの下落リスク(材料)と心配事
2017年6月ごろに一気に暴騰したことで話題にもなりました。
また、上場直後に2,000万円から1円に下落したという黒歴史もあります。
ネクスコインだけでなくZaifで取り扱いのあるトークンは軒並み価格の上昇がみられます。
価格が上がっている時だからこそ、下落リスクについても真剣に考えておかなければいけません。
ネクスコインの下落リスクと考えられる事柄をいくつかピックアップしてみましょう。
・特別な機能がないこと
・カウンターパーティーのサービス停止
まず、ネクスコインは株式会社ネクスグループが発行しているトークンですから、ネクスグループの成長がカギになります。
もし、ネクスグループが倒産したり、サービスを停止すれば、ネクスコインは使い道が全くなくなってしまい、無価値になる可能性もあります。
※とはいえ、現状では投機目的でネクスコインを購入する人がほとんどです。
そのため実需がそれほどなくても値上がりすることはあります。
しかし、今後、特別な機能を持ったトークンが多数登場することになれば、ネクスコインはその他大勢の草コインになってしまうでしょう。
投機としても投資としてもネクスコインの魅力は半減してしまいます。
もう一つ、心にとめておかなければいけないのが、ネクスコインの発行方法です。
ネクスコインはカウンターパーティーというサービスを利用して発行されているトークンです。
カウンターパーティーのサービスが停止されるようなことになると、ネクスコインがトークンとして存立できるかが危うくなってきます。
価格上昇が期待できる材料
もちろん、暗い話だけではありません。
直近では、類似のフィスココインやカイカコインが値上がりしていますし、同じくカウンターパーティーのサービスを利用したZaifトークンやペペキャッシュが急激に伸びています。
同じようにネクスコインも値上がりするかもしれません。
ネクスコインの値上がり期待につながる事柄もチェックしておきましょう。
・他のトークンが軒並み値上がりしている
・ネクスグループのサービス、商品の魅力次第
先ほども少し触れましたが、発行枚数が限られている通貨はデフレ通貨と呼ばれます。
つまり、通貨の価値が上がる、ということです。需要が高まったとしても供給量が変化することはないわけですから、当然値上がりしますよね。
ビットコインやイーサリアムだけでなく、様々な種類の仮想通貨にも注目されるようになれば、発行枚数の比較的少ないネクスコインはその希少性から、値上がりするかもしれません。
その証拠に、他のフィスココインやカイカコインは値上がりしています。
どちらも同じグループ会社が発行しているトークンで発行枚数も限られています。
また、使い道もほぼ共通しています。
また、現在ネクスコインで交換できるサービスはフィスコグループの商品、サービスに限られていますが、これらの商品の魅力次第では、ネクスコインの値上がりにつながります。
さらに、フィスコグループ商品だけでなく、例えば実店舗での決済に利用できるようになるなどの用途が広がることでも値上がりにつながります。
考えられる使用用途
ネクスコインだけでなく、フィスコグループが発行しているフィスココイン、カイカコインは共通の使い方ができます。
主には、グループの商品やサービスの購入時に決済通貨として利用できます。
トークンには決済だけでなく、ブロックチェーン技術を使った特別な機能を持たせることもできますが、先ほどもお伝えしたように、ネクスコインには特別な機能はないため、決済利用のみとなります。
現在ネクスコインで購入できるものは次の4種類です。
・フィスコのレポート「スマートショットレポート」
・カイカのセミナーレポート
・ウェブトラベルの「ハワイ旅行」
※送料もネクスコインで支払い可能
繰り返しになりますが、どの商品、サービスもネクスコインだけでなく、フィスココイン、カイカコイン、そしてビットコインでの支払いが可能です。
今後は、ネクスコインで購入できるサービスの拡大も予定されています。
魅力的なサービスが購入できることになれば、ネクスコインの値上がりにもつながります。ぜひ、魅力的なサービスの提供をお願いしたいと思います。
ネクスコインの価格推移とチャートの形状
日時 | 安値 | 高値 |
---|---|---|
2017年4月17日リリース | 1.00 | 20000000.00 |
2017年6月 | 90.10 | 800.00 |
2017年9月 | 95.00 | 171.99 |
2017年12月 | 120.00 | 300.00 |
ネクスコインの取引を開始した初日に2,000万円から一気に1円に急落したネクスコインは、ネット上ではかなりのネタとなっており、それだけ注目されていたということが分かります。
その後は100円前後で動いていますが、800円の高値を付けた時期があります。それが2017年6月中旬です。
あまりにも急激な値上がりだったため、チャート上ではタワーではなっく、針のようになっています。
通常の高騰、暴落の流れは山なりの形状を示します。値動きの激しい仮想通貨といえども、さすがにここまで鋭い動きは珍しいですね。
2017年の年末はほとんどの仮想通貨が値上がりし、バブルを思わせるほどの盛り上がりでした。
この時期にはネクスコインも値上がりし、300円まで上昇しています。
ただ、この盛り上がりも長続きせず、2018年に入ると、再び100円前後に戻っています。
この値下がりは、ネクスコイン云々ではなく、韓国の規制やコインチェックのNEM流出問題、テザー疑惑による値下がりです。どのタイミングで回復するかによってネクスコインへの期待度が分かります。
ネクスグループの株価の推移とネクスコインとの相関関係
ネクスコインは企業が発行しているトークンです。今後の価格上昇のカギはネクスグループの成長であるため、株価と同じような動きをすると考える人もいるかもしれません。
そこで、株式会社ネクスグループとネクスコインの値動きの相関関係を調べてみました。
結論をズバリ言うと、相関関係は認められません。
株価を基準に考えると、3月から4月にかけて値下がりして5月にかけて回復しています。
その時期のネクスコインは5月に一度値上がりしていますが、急激な値上がりであり、株価に連動したようには見えません。
また、ネクスコインが800円の高値を記録した6月は株価にはほとんど動きはありません。
業績や、成長期待によって上下する株価と、投機的に取引されているネクスコインは別の材料やタイミングで値動きするということでしょう。
※ただし、今後ネクスコインに関連したサービスの発表などがあれば、株価もネクスコインも値上がりするということはあり得ます。
念のため、引き続き株式会社ネクスグループの動向にも、注意を払っておくほうがよさそうです。
取引できるのはザイフのみ。買い方を紹介
現在、ネクスコインを取引できるのは、Zaifとフィスコのみとなっています。
しかし、フィスコはZaifのシステムを利用したものですので、実質的にはZaifのみとなります。
ネクスコインの購入方法をステップごとに確認していきましょう。
ステップ 1 Zaifにログインする
ログイン時には二段階認証を必ず設定するようにしましょう。ログイン後のアカウントページから設定可能です。
多少面倒であっても、大切な資産を守る最低限のセキュリティ対策です。
また、Zaifでは二段階認証を設定していないアカウントからの出金がしにくくなっています。セキュリティの面でも利便性の面でも二段階認証を設定しましょう。
ステップ 2 取引画面を開く
ログインしたら、画面右上の「取引」をクリックして取引画面に移動します。
Zaifには「簡単売買」と「取引」がありますが、基本的には手数料が安く、スプレッドのない「取引」を利用することになります。
また、取引画面では板取引をすることになります。板取引についての知識も身に付けておくと、取引がスムーズになります。
ステップ 3 通貨ペア「NCXC」を選択する
取引画面を開くと、最初はビットコインの取引画面になります。まずは、通貨ペア選択ボタンから「トークン」→「NCXC/JPY」または「NCXC/BTC」を選びます。
JPYは日本円建て、BTCはビットコイン建てという意味です。
ステップ 4 注文を出す
通貨ペアを選択すると、チャートが表示されるのでその右側に配置している注文フォームから発注します。
フォームに注文金額と買いたい量を入力し「買い注文」を押せば注文完了です。
手持ちの資金から金額や購入量を決めて、チャートや板情報を見ながら売買タイミングを判断しましょう。出した注文が約定すれば口座残高にネクスコインが反映されます。
画面上部のNCXCの横に、購入したネクスコインの保有量が表示されます。
当然のことですがネクスコインを買うには、Zaifの口座が必要です。まだZaifに口座を作っていない場合は、さっそく作っておきましょう。
口座開設の手続き自体は簡単なのですが、口座開設までの本人確認に時間がかかることがあります。
コインチェックの問題以降、コインチェックから他の取引所に移る人も出ていることから、早めの手続きをおすすめします。
まとめ
フィスコの子会社であるネクスグループが発行したトークン、ネクスコインについて見てきました。
フィスコのグループ会社ではネクスコインのほか、フィスココイン、カイカコインを発行しており、仮想通貨に力を入れています。
そんなネクスコインはフィスコグループの商品やサービスと交換することができます。
一方で、同じような背景を持つ、フィスココイン、カイカコインに比べると、値上がりがいまひとつという印象も受けます。
これは今後のネクスコインの値上がり潜在能力と考えることもできます。
2018年、ネクスコインの大爆発はあるのか。期待しましょう。