コインチェックのNEM盗難事件を見て、取引所に自分の資産を置いておくのはリスクが高いと思った人、多いですよね。実際にコインチェックを通じてNEMを保有していた人は、手元のハードウェアウォレットに送金して管理していれば、今回のような被害を受けずに済んだはずです。
そこで今回はおすすめハードウェアウォレットを紹介したいと思います。
仮想通貨の市場規模が膨らむほど、取引所が不正アクセスされ巨額の被害が出るというニュースは世界中で起きています。
とりあえずガチホ(長期保有)を考えている人は、すぐにハードウェアウォレットの導入を考えてみましょう。最初の設定さえ行えば、自分の大切な資産をガッチリ保護できます。
有名どころのLedger nano SかTrezorを選んでおけばOK!
ハードウェアウォレットに移すことを検討されている人の参考に有名どころのTrezorとLedger nano Sの比較をしてみました。
ちなみに値段は両者とも1.5万円~2万円ほどで大差ありません(少し前まで1万円程度だったのですが、ニーズが高くなって価格が上昇気味です)。
●Ledger nano S
・商品概要
ブランド | Ledger Nano S |
---|---|
商品のサイズ | 98mm x 18mm x 9mm |
商品重量 | 16.2g |
コネクタ | USB Micro-B 型 |
付属品 | アクセサリー |
価格 | 1台:15,800円予定(税・送料込み)※常時変動します。 |
対応通貨 | リップル(XRP)、ビットコイン、ビットコインキャッシュ、ビットコインゴールド、イーサリアム、イーサリアムクラシック、オーガー(REP)、Dash、Zcash、NEO、Stellar、Digibyte、Stratis、ドージコイン、クアンタム(Qtum)、Komodo、EXPANSE、Ark、Ubiq、Viacoin、Hcash |
- 使い勝手はイマイチ、特にChrome addonの起動が面倒な上に思ったようにいかない時がある。
- リップルなど対応している通貨は比較的多い。
- デザインは秀逸。
● Trezor
・商品概要
ブランド | TREZOR(トレザー) |
---|---|
カラー | ブラック・グレー・ホワイト |
商品重量 | 14 g |
商品の寸法(幅×高さ) | 6 x 30 mm |
価格 | 1台14,800円(税・送料込み)※常時変動します。 |
対応通貨 | ビットコイン、ビットコインキャッシュ、ビットコインゴールド、イーサリアム、イーサリアムクラシック、オーガー(REP)、EXPANSE、Dash、Zcash、Ubiq |
- 使い勝手は良い。
- 対応している通貨が少ない。
- 見ためがチープ。
ということで、両方とも対応している通貨にはTrezor をお勧めします。Trezor 未対応の通貨も使う場合でも、余裕があればTrezor とLedger nano Sの2つを使い分けたほうがストレスが少なくすむでしょう。
ただアカウントを分けなければならないので面倒ならがなければLedger だけでも良いでしょう。
送金手数料を比べてみる
あるハードウェアウォレットから他のハードウェアウォレット、または取引所などに仮想通貨を送金する場合には送金手数料が必要となります。この手数料は決して無視できない額、なので、これを比べてみましょう。
対象となるハードウェアウォレットは、トレザーとレジャーナノSです。一番よく用いられている、ビットコインを送る場合を想定して考えてみましょう。この2製品を使って0.1ビットコイン、約10万円を送った場合を仮定します。このときかかった手数料は0.0016279BTC、だいたい1790円でした。
一方、Ledger Nano Sへ送金した場合、かかった手数料は0.000083BTC、だいたい91円でした。これを下表にまとめてみます。
▼0.1BTC=約10万円を送った場合
商品 | 送金手数料 |
---|---|
Trezor | 約0.0016279BTC=約1790円 |
Ledger Nano S | 約0.000083BTC=約91円 |
レジャーナノSはトレザーと比べて安く、つまり手数料の勝負ではレジャーナノSに軍配が上がります。資産が大きい人ほどレジャーナノSを使ったほうがいいですね。
しかし、それ以外の使い勝手といった面から見た時、トレザーはアカウントを分けることができ、使い方も分かりやすく、ウォレットの使用もスムーズに行えるなど、レジャーナノSと比べて優れています。
わざわざGoogleChromeのプラグインを準備しなければならなかったり、別のウォレットのダウンロードが必要だったりと、レジャーナノSは少々使いづらいです。
- 手数料第一に考えるなら→レジャーナノS
- 使いやすさ第一なら→トレザー
というような使い分けが想定されます。
レジャーナノSが手数料以外に優れている点
レジャーナノSは上で書いた通り操作がやや面倒ですが、その分多くの種類の仮想通貨に対応してもいます。
ビットコインとイーサリアムといった極めて有名なものしか使わないのであればトレザーでよいのですが、リップルやクアンタムといった少々マイナーな仮想通貨もウォレットに入れたいという場合にはレジャーナノSの方が良いでしょう。
特にマイナーとは書きましたがリップルは現在かなり有名になってきており、持っている人も多くいるでしょう。
それをトレザーでは取り扱うことができないということもあり、ここではレジャーナノSの優秀さが際立っています。
ハードウェアウォレットの使いやすさの感想
今の使用可能暗号通貨の多さで言えば文句無しにLedger。次いでTrezorですが、使いやすさで言えばTrezorの方が僅かに上。扱う仮想通貨が限定されているならばTrezorがベストで、使う仮想通貨が多いならばレジャーナノSがお薦めになります。
2製品の使用感を比較して下表にまとめましたので参考にして下さい。
比較ポイント | Ledger Nano S | TREZOR |
---|---|---|
外観・デザイン | ◎ | △ |
本体価格 | △ | 〇 |
対応通貨の種類 | ◎ | △ |
使いやすさ | 〇 | ◎ |
送金手数料 | 〇 | △ |
他にも大きめの画面が売りのKeepkeyというハードウェアウォレットがあるのですが、扱える使用可能暗号通貨が一番少ないのが欠点で今のところ不人気です。
使いやすさを優先するか、それとも使用可能暗号通貨の多さで選ぶかで最適解が変わります。とは言え迅速かつ直感的な操作ができるというのは重要で、操作性ならTrezorがベストと言えるでしょう。
デザインとしてはLedger Nano Sの方がダントツで良いです。コストとしてもTrezorよりも使用可能暗号通貨が多いし安い。コストパフォーマンスで言えばLedger Nano Sがベスト。
買うなら絶対新品!中古品は絶対に買わないで!
ハードウェアウォレットは信用第一。新品ならば危険性は低下しますが、ネットで買う中古品は極めて危険でお薦めしません。
何故なら、中古品を意図的に売る可能性が高いから。PINコードの設定次第で、貴方の資産が盗まれるから。中古品を買ったまま使うと以前と同じPINコード。すると貴方の資産が盗まれる危険性が増すのです。
ハードウェアウォレットは新品を買ったとしても安心できません。
- 未開封であること
- PINコードが未設定であること
もしもPINコードが設定済みの場合は詐欺と言えます。
安くハードウェアウォレットを買うなら、各ハードウェアウォレットの公式サイトから輸入する方法。
・Ledger nano Sの公式サイト
・Trezorの公式サイト
ただ、この方法は安いのですが、英語表記だし、海外から取り寄せるから注文してから届くまでに1月時点で2ヶ月待ち。状況が良ければ直ぐに発送されるものの、公式サイトを常にチェックするのは現実的ではないです。
Ledger nano Sであれば日本でも代理店が存在するから、ここから買うと少しは早いかもしれません。急ぎの場合は以下のリンクから購入してください。
まとめ
現状、取引所以外のウォレットで保有通貨を保管していない人は、
- 買いたい時にすぐに買いたい
- 利確したらすぐに現金化(円転)して出金したい
- ウォレットへの送金手続きが面倒
- 送金ミスが起こるかも
という考えのもと取引所に自己資金を預けたままの人がほとんどだと思いますが、オンラインに繋がった状態の仮想通貨は世界中のハッカーから狙われるリスクを孕んでいるんです。これほど恐いことはないですよね。
コインチェックがセキュリティの甘さで大騒ぎ。今回の一件で取引所を信用するリスクが認知されました。これでハードウェアウォレットに、仮想通貨資産を移しておく必要性が高まったと言えます。
・保管するのはリップルであれLedger Nano Sがおすすめ。
・アカウントを使い分けない。ならばLedger Nano S。
まとめとしてはLedger Nano Sがお薦め。
使いやすさではLedger Nano Sは物足りませんが、今後のアップデート次第で期待できます。