WAVES(ウェイブス)とは、2016年4月12日にリリースされた暗号通貨取引プラットホームです。
取引プラットフォームとしての仮想通貨はWAVESの他、国内ではQASHなど注目されている銘柄が多いのが特徴です。
WAVESに対する期待は、価格上昇だけでなく、大手企業との提携という面からもうかがい知ることができます。
わずか1年と2ヶ月で時価総額ランキングトップ10入りを果たし、Microsoft Azure、世界4大会計事務所のひとつのデロイトCIS、NSD(ロシア連邦の中央証券保管庫)など多くの有名企業と提携しています。
これだけの企業との提携により、WAVESが実現しようとしている分散型取引所のメリット、WAVESの将来性や価格動向を見ていきましょう。
WAVESとは
WAVESは、その特徴の一つとして分散型取引所(DEX)を備えていることがあげられます。
取引所が分散型のため安全性の高い取引が出来ます。
安全で透明性の高い取引以外にもDEXのメリットはいくつかあります。
・安全で、透明性の高い公正な取引
・安定した価格による取引
・世界中で流動性を確保
・国による規制を受けにくい
既存の取引所では、特にマイナーな仮想通貨においては価格差が大きく、公正な取引がしにくい状態です。
◎仮想通貨全体の流動性が低い
上記のような問題も指摘されています。
分散型取引所であるDEXには、以上のような問題を解決する可能性が秘められています。
そのため、WAVES以外にもDEXプラットフォームを目指す仮想通貨が多く発行されています。
国内ではLIQUIDが非常に大きな注目を集めていますし、Openledgerやイーサデルタはすでに多くの人が利用しているDEXになっています。
WAVESでは、DEX上でUSD、EUR、CNYなどの法定通貨と取引でき、法定通貨に裏付けされたトークンを発行し、簡単に取引できます。
WAVESの概要 | |
---|---|
発行単位 | WAVES |
呼称 | ウェイブス |
発行総数 | 1億枚 |
公開日 | 2016年4月 |
価格決定方法 | 保有期間での自由売買 |
公式サイト | https://wavesplatform.com/ |
ホワイトペーパー | https://blog.wavesplatform.com/waves-whitepaper-164dd6ca6a23 |
取引所 | バイナンス |
WAVESではCAT(カスタムアプリケーショントークン)の発行が可能になっています。
CATとは、WAVESプラットホーム上のブロックチェーンを用いて独自のトークンを発行する機能です。
国内では、Zaifが扱っているカウンターパーティーのXCPが有名ですが、安全に自作の仮想通貨を発行することが可能になります。
また、WAVESには保有しているWAVESを貸し出して配当(エアドロップ)を得るリースという機能があります。
レンディングサービスによって利益を得られるシステムは最近増えてきており、保有しているWAVESによる利益は、配当という形で確保しながらも、実際のWAVESは市場で取引されるため、流動性を高めることができます。
これによって、安定性と高速性を維持しています。
さらに、WAVESプラットホームではメッセージ機能や投票システムなど様々な機能を利用できます。
これらの機能は、独自トークンを発行する上で非常に便利で、柔軟なトークン設計が可能になります。
WAVESとNXT(ネクスト)の関係性
WAVESが誕生した背景を調べていくと面白い情報にたどりつきました。WAVESは2016年4月に誕生した仮想通貨ですが、その背景にはNXTの分裂があったのです。
NXTは2014年に公開された比較的古い仮想通貨です。処理速度の向上やマイニングがしやすいなどの特徴がありました。ただ、マイニングのしやすさなどの特徴から、NXTを大量に保有している人に手数料収入などの形で、NXTが偏りがち、という問題も生じました。
この問題についてNXTのコミュニティが対立し、運営方針の違いから、Sasha IvanovがスタートさせたプロジェクトがWAVESです。
ちなみに、分裂というとハードフォークを思い浮かべるかもしれませんが、WAVESはNXTのハードフォークではありません。分裂したのはコミュニティであって、仮想通貨のNXTではないのです。
NXTの思想をある程度受け継ぎながらも、WAVESはすべての機能を見直し、コーディングも1からやり直しています。ですから、WAVESとNXTは全く別の仮想通貨になっています。
WAVESが買える取引所
WAVESは続々の大手の取引所に上場しています。
・HitBTC(イギリス)
・Poloniex(アメリカ)
・Bittrex(アメリカ)
・Tidex(ロシア)
・Binance(中国)
残念ながら、国内の取引所での扱いはありませんが、これだけの取引所に上場していれば、取引の機会も多くなりそうですね。
この中から3つのポイントからおすすめの取引所を2つご紹介します。
1. 手数料
2. 安全性
3. 分かりやすさ
日本語対応で注目の急成長取引所Binance
2017年後半に立ち上がった取引所でありながら取引高世界一となり、急激に成長を続ける注目の中国系仮想通貨取引所です。
取り扱っているアルトコインの取引銘柄も非常に多く、入金などの対応も迅速で、取引もとてもスムーズに行えます。
そして何より手数料が安い!
Binance | Bittrex / Poloniex |
---|---|
0.1% | 0.25% |
なんと手数料0.1%と、大手取引所のBittrexやPoloniexと比べても半分以下です。
しかもバイナンスの独自トークンであるBNBで手数料を支払うと50%オフの0.05%の手数料となります。
・アルトコインの取扱数が多い
・手数料が激安
・今注目の取引所
WAVESトークンの出来高世界一のTidex
WAVESトークンのうちおよそ49%が取引される取引所がロシアの取引所Tidexです。
ほかにもマイナー系アルトコインを多く取り扱っています。
サイトはシンプルで直感的な操作が可能です。WAVESの取引を頻繁に行うのならば、取引量の多いTidexを利用するのがいいでしょう。
また、手数料は激安で0%です。手数料0%は驚異的ですね。なぜか、日本語対応のチャットがあることから、日本人利用者をターゲットにしていることも分かりますね。
・使いやすい取引画面
・WAVESの取引量が多く約定しやすい
・手数料が0%
番外編として、その他の取引所についても、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。
世界最大級の取引所Bittrex
取扱いコイン数は圧倒的に多いことで有名な取引所です。
草コインと言えばビットトレックスを思い浮かべる人も多いでしょう。
手数料は0.25%とかなり高めな印象です。
アメリカ大手のPoloniex
アメリカ大手として有名な取引所です。
アルトコインの取扱い種類も多いのでBittrexと共に草コインの宝庫として知られています。
Poloniexの手数料は0.2%ですが、取引量に応じて手数料は割安になります。
2013年創立のイギリス系取引所HitBTC
2013年から続く歴史と、トラブルも余り報告されたことがないため信用できる取引所です。
手数料は注文時に0.1%と、売買利益に対して0.01%がかかります。
WAVESの買い方・購入手順
WAVESを購入する手順をお伝えしようと思います。
ここでは、多くの方が利用しているであろうバイナンスを例にします。
バイナンスでのWAVESの購入ステップは次のようになります。
ステップ2 BTCまたはETHをバイナンスに送金する
ステップ3 WAVESを選択し、注文する
すでに、バイナンスを利用している人は、ステップ2までは完了していると思われます。
逆に、まだバイナンスに口座をお持ちでない場合は、ステップ1の前に、まず口座を開設してください。
ここでは口座開設が完了し、ログインした後の手順を解説していきます。
バイナンスへの送金方法
バイナンスでは日本円を使うことはできません。
ですからバイナンスへの入金はビットコインやイーサリアムで行うことになります。
バイナンスではビットコインを基軸通貨として取引するので、ビットコインを送金するのが一般的です。
しかし、WAVESはイーサリアムでの取引となるので、イーサリアムを送金するか、送金したビットコインでイーサリアムを購入しましょう。
1. バイナンスの「Funds」→「Balances」からETHを探す
2. ETHの行の右端にある「Deposit」をクリック
3. アドレスが表示されるのでコピー
4. 自分のアドレスからコピーしたアドレスに送金
アドレスはコピー&ペーストで利用するようにしましょう。1文字でも間違えると、永遠に取り戻すことができなくなります。
WAVESの取引
入金が完了すればいよいよ取引を開始します。バイナンスの取引は板取引なので、注文価格と注文量を指定して注文します。
1. 「Exchange」で取引画面に移行
2. 取引画面右側に通貨ペアが表示されるので「WAVES」を検索
3. 注文価格と注文量を指定し、注文を出す
WAVESの価格推移とチャートの形状
WAVESトークンが発行された2016年頃からのチャートを見てみましょう。
他の仮想通貨がそうであるように、発行後しばらくは低い価格のまま、それほど大きな変動なく推移しています。
大きな変動があったのは2017年の春以降です。
2017年3月10日時点で23.24円でしたが、6月頃から上昇を始め、2018年1月ではなんと1,200円以上になりました。
実に50倍以上にまで高騰しています。
一時は1800円を超える程でしたが、BTCの下落に伴いWAVESも一時下落傾向が出ました。
しかし今後は、以下のような理由から持ち直す可能性も十分高いと考えられます。
価格上昇が期待できる材料
WAVESトークンは、取引量はまだまだ少なく、今後は増加傾向にあるため、価格も上昇すると考えられます。
今後、様々な機能の追加も予定されており、使いやすさがさらに向上することが予想されています。
アップグレードにより、機能が向上すれば、注目を浴びる可能性が高く、今のうちから買っておくことで魅力的な投資対象になります。
また、WAVESはブロックチェーン技術を利用したプラットホームです。
ブロックチェーン技術は世界的に大きな注目を集めており、仮想通貨取引の規制を強めている中国でさえも、ブロックチェーン技術の開発に力を入れることを明言しています。
ブロックチェーン技術の開発に力を入れる企業や国が増えている昨今、WAVESはロシア連邦中央証券保管庫と共同開発をするなど精力的な開発を進めています。
国の機関との連携は、開発への信頼性だけでなく、もう一つのメリットを意味しています。
国の機関とは、つまり規制をかける側です。
規制当局と連携した取り組みということは、規制の対象となる可能性が非常に低いということです。
規制が強まる傾将にある中、信用ある企業や国の機関と連携しているWAVESの将来性は非常に高いと考えてよいでしょう。
想定される下落リスク(材料)と心配事
2018年1月後半に起きた仮想通貨全体の暴落により、WAVESの価格も下げています。
この暴落は規制強化の流れや、仮想通貨バブルへの警戒感などの理由が挙げられています。
ただ、確かなことは、BTCの値動きにアルトコインもつられる傾向にあるということです。
また、WAVESはDEX取引所プラットフォームを目指していますが、他のDEXとの差別化が重要になります。
今後のアップデートでイーサデルタなどの取引所に対して明確な優位性が示されなければ、WAVESへの期待はしぼんでいくでしょう。
現状考えられる使用用途
仮想通貨はまだまだ投機的な流れはあるものの、着実にその機能や使途への注目が高まっています。
では、WAVESは現状どのような用途があるのでしょうか。
WAVESプラットフォーム上では様々な機能を組み込んだ、利便性のよいトークンが多く発行されます。
・トークンは様々な企業
・ゲームプラットフォーム
・政府関与構想 など
これらにによって利用されることが想定されています。
WAVESはこれらのトークンの売買やWAVESプラットフォーム上のサービスの代金としての使途があります。
ただし、現状ではまだWAVESを実際に使って決済する場面はありません。
WAVESのおすすめウォレットを紹介
WAVESに限らず、購入した仮想通貨を取引所に置きっぱなしにしておくことはおすすめしません。
デスクトップウォレットやオフラインウォレットに移しておくことをおすすめします。
大切な資産は自分で守るこれが仮想通貨取引の基本中の基本です。
では、WAVESを保管しておくウォレットにはどんなものがあるでしょうか。
おすすめのWAVESウォレットはWAVESの公式ウォレットです。
特にWEB上のウォレットは詐欺的なものも多いため、なるべく公式のものを利用するようにするといいですね。
WAVES公式のウォレット Waves Lite Client
WAVES公式のChromeアプリのウォレットです。使い方は簡単です。
ステップ1 Waves Lite Clientをダウンロードする
Waves Lite Clientを下記からダウンロードします。
https://chrome.google.com/webstore/detail/wavesliteapp/kfmcaklajknfekomaflnhkjjkcjabogm?hl=ja
ダウンロードしてアプリを立ち上げるとアカウント作成画面に移ります。
ステップ2 ウォレットの作成
アカウント作成は3つの手順で行います。
利用規約に同意する場合は「I UNDERSTAND」をクリックします。
2.秘密鍵とパスフレーズの確認
するといきなり秘密鍵が表示されるので、失くさないように保存します。保存方法としては、紙に書いて保存したり、オフラインのUSBメモリに保存するなど、安全に十分配慮してください。
3.ウォレット名とパスワードの設定
次に、ウォレット名を付けます。この名前は自由に付けられます。
最後にパスワードの設定です。
ウォレットアプリにログインしたり、送金時に利用するパスワードです。
大文字、小文字を組み合わせてパスワードを設定しましょう。パスワードをランダム生成してくれるアプリ等を使うのもありです。
▼ ウォレットにWAVESを入金する ▼
取引所で購入したWAVESをウォレットに移します。Waves Lite ClientはWAVESだけでなくとUSD、EUR、ETH(イーサリアム)、BTCに対応しています。
WAVESの取引や保管だけでなく、独自トークンの作成やリース等にも対応したウォレットです。
ウォレットに入金する場合には、各通貨の下にあるDepositを選びます。
するとウォレットアドレスが表示されるので、送金元から指定のアドレスに送金します。
取引所にWAVESを預けておいても、報酬はもらえませんが、Waves Lite Clientに移すことでリースできるようになります。
ある程度の量のWAVESを購入したらウォレットに移すのがWAVESの賢い投資法になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。仮想通貨、特にマイナーなアルトコインの場合は急騰を狙った投機的な目的でみられがちです。
しかし、WAVESは値上がり目当てだけでなく、様々な実用的機能を備えた総合プラットフォームとして将来性あふれることがご理解頂けたと思います。
今後、WAVESが実際に利用され、実需が高まっていけば、ますます価値も信頼性も向上していきます。
そのためにはWAVESによるDEXがどれだけ利用者を獲得できるかも重要です。
WAVESだけでなくDEX取引所全体の動向にも注目です。