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2018年2月12日、海外の仮想通貨企業Signals Networkが、仮想通貨トレーディングプラットフォームSignals(シグナルズ)のサービス開発を日本国内向けに発表しました。日本語版が正式にリリースされれば、これからは日本人トレーダーでもSignalsに実装されている機械学習機能を使って高度な仮想通貨取引の戦略を簡単に構築することが可能となります。
Anyone can build their own algorithmic cryptotrading strategy thanks to the Signals Strategy builder. Just drag and drop indicators and datasets on to a graphical canvas. No programming skills needed! https://t.co/7RjzgDC0X5
— Signals (@Signals_Network) 2018年2月12日
具体的にSignalsにはどのような機能が備わっているのでしょうか?Signalsの特徴や使い方をわかりやすくまとめてみました。仮想通貨市場のトレンド・買い場・売り場等の見極めができなくて苦労している方は必見です!
Signalsとは?
Signalsは、欧州のほぼ中央部に位置しているチェコ共和国の首都・プラハに拠点を構えるスタートアップ企業・Signals Networkが展開している仮想通貨取引プラットフォームです。
CEO兼設立者のPavel Němec氏を筆頭に、AI(人工知能)・ブロックチェーン・オンライントレード等の専門家が20人以上も集まった精鋭チームによって開発。「仮想通貨業界における人工知能の民主化」というミッションのもと、機械学習アルゴリズムによって誰もが簡単にデータ分析に基づいた取引を行える環境が構築されています。
今や世界中のトレーダーが参加しているほど仮想通貨取引は空前のブームとなっています。
しかし、その大半は株式取引や先物などの経験がない初心者であり、「買えば値上がりするだろう」という安易な憶測や勘によって発注を行い、見事に相場の下落に巻き込まれて大損失を出している現実があります。
仮想通貨の市場参加者に一か八かの「ギャンブル」ではなく理に基づいた「投資」を行ってもらうために、自分の取引戦略をデータサイエンスによって検証・実践できるプラットフォームSignalsが誕生しました。
ちなみにチェコ共和国は「世界で最も美しい都市」の一つに挙げられるほど風景が美しく、10以上の世界遺産を擁しています。伝統的な製造業だけでなく近代的なIT産業も積極的に推進しており、欧州諸国の中でも比較的生活水準の高いエリアとして知られています。
チェコ共和国は2004年にEUに加盟しましたが、統合通貨であるユーロを導入しておらず、チェココルナ(CZK)という独自通貨を採用しています。もちろんユーロを使えるお店もありますが、一つの国の中で2種類の通貨が流通しているのは何かと面倒です。チェコ共和国のこうした経済事情も、関係者が仮想通貨の研究に尽力するようになった理由の一つといえるでしょう。
Signalsの3つの長所
Signals Networkが開発したSignalsには、仮想通貨取引に従事しているトレーダーにとって見逃せないメリットがいくつも存在します。その主な強みを3種類にまとめてみましょう。
プログラミングスキルがなくても機械学習取引が可能!
今や株式取引やFXなどのオンライントレードでは、投資家が実際にチャートを見ながらエントリー・決済の注文を行う「裁量トレード」ではなく、コンピュータにすべての作業を代行させる「自動売買トレード」が主流になっています。
しかし、自動売買システムを組むためにはプログラミングに関する高度な知識が必要不可欠であり、投資経験があるからといって誰でも簡単に実践できるものではありません。それにコンピュータは指示されたことしか実行してくれないので、もしもプログラムに不備があればとんでもない誤発注が発生してしまうリスクもあります。とても初心者が気安く始められるものではないでしょう。
その点、SignalsはC#というプログラミング言語で記述されたモジュラーフレームワークに基づいて動作しており、ユーザーはドラッグ&ドロップ等の簡単な操作でトレード分析や収益の最適化を実行することができます。ビジュアルエディター上で各機能を視覚的にコントロールできるため、投資経験・プログラミングスキルは一切不要です。
買いシグナル・売りシグナルをチャート上に表示したり、一連のトレードそのものを完全自動化したりすることも可能。初心者の方でも、プロの投資家並のスマートな投資判断を確立することのできる魅力があります。これは単に取引に要する時間や手間を省けるというだけでなく、焦りや不安といった人間特有の感情に振り回されることなく安定した取引を継続できるという利点でもあります。
分散型コンピュータを活用した膨大なデータ量!
Signals Networkは、ブロックチェーンベースのクラウドコンピューティングプラットフォームを提供しているフランスの企業・iExecとパートナーシップ契約を締結しています。そのため、分散化されたスーパーコンピューターを統合することで大量のデータを高速処理することができます。
過去のヒストリカルデータを使って、自分の取引戦略の有用性をバックテスト検証することが可能。自分の取引手法で仮想通貨取引に挑戦したらどのくらいの利益・損失が出るものなのか、実際に自己資金をつぎ込む前に確認できるので、飛躍的に安全性が高まります。
Signalsには様々なトレード戦略が標準搭載されていますが、初心者はどれを選んだらよいのか非常に迷うはずです。そんな時、Signalsのバックテストで収支をシミュレーションすれば自分に合ったトレードスタイルを迅速に確立することができます。
自作ストラテジーで収益の可能性が広がる!
Signals上で自作したオリジナルトレードモデルは、自分で使うだけでなく、一般公開して他のトレーダーに使ってもらうことも可能です。
しかも、他のトレーダーが自分のトレードモデルを使用した場合、その利用料が作成者本人に報酬として支払われます。賞金が進呈されるコンテストも実施される予定であり、仮想通貨取引以外の方法でも収益を上げられるチャンスが広がります。より高度な取引戦略を研究するモチベーションとなることでしょう。
もちろん、他のトレーダーが作ったトレードモデルをコピートレードすることもできます。収益率の高いトレードモデルを流用すれば、初心者の方でも簡単に仮想通貨取引の収支を伸ばすことができます。
その他、コミュニティー上で他のトレーダーと意見交換できるチャット機能もあります。他の投資家の意見を聞きたくなったときは、コミュニケーション機能を活用すると良いでしょう。
Signalsの使い方
Signalsプラットフォームのα(アルファ)版は、2018年1月22日にローンチされています。アルファ版ではまだすべての機能を使用することはできませんが、大体の雰囲気を掴むことはできます。それではアルファ版を実際に使ってみましょう。
- Signals Strategies Marketplaceにアクセスして、"Sign up"のリンクをクリック。
- 氏名・メールアドレス・任意のパスワードを入力。"I have read and accept the Signals Terms of Use and Privacy Policy"のチェックボックスをオンにして"SIGN UP"をクリック。(その際、パスワードは大文字・小文字・数字・記号を1文字以上含む6文字以上の英数字でなければなりません。)
- メールが送信されてくるので、"Activate account"をクリック。
- 認証に成功したら"log in"をクリック。メールアドレスとパスワードを再入力してログイン。
- アルファ版のページが表示されました。
- メッセージボックスを見ると、「ほとんどの機能はちょっとだけしか使用できません」という内容のメッセージが表示されます。(配信シグナルは現在最適化中なので、ライブトレードに使うと資産を失うリスクがあると警告しています。)
- 試しにボリンジャーバンドのストラテジーを見てみましょう。マウスカーソルを上に乗せて、"Go to detail"をクリック。
- ボリンジャーバンドストラテジーの詳細が表示されました。終値がボリンジャーバンドを上抜けた時に買い、パラボリックSARが終値より上に来たら決済というシンプルな順張りトレードのようです。履歴も下に表示されています。
- "Strategy stats"をクリックすると、統計データが表示されます。このストラテジーはなかなか優秀な成績を収めているようです。
- "Notifications"をクリックすると、シグナル配信の通知を受け取ることができます。Telegramのアプリをインストールして通知を有効にする必要があるようです。指示通りにやればすぐ終わるので、初めて使う方でも簡単に通知設定が出来そうです。
- "COPY TRADE"をクリックすると、コピートレードを開始することができます。ただしアルファ版ではストラテジーを開始する日付や投資金額を動かして損益の変化を見ることしか出来ません。
アルファ版を実際に使ってみた感想としては、FXのミラートレーダーに似ているような印象を受けました。売買タイミングの条件があらかじめプログラムされているストラテジー(取引戦略)を稼働するだけでシグナル配信や自動売買取引が出来るので、投資経験の浅い方でも運や勘に頼らない合理的な資産運用が可能となります。
現時点ではほんの一部の機能しか解禁されていないので成果は分かりませんが、使いやすさは抜群です。早く正式版を使ってみたいものです。
SGNトークンセールについて
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Signalsの基本使用料は無料ですが、インジケーターやデータセットの購入、コピートレード向けの戦略の提供といった一部の機能は有料となっています。
Signalsプラットフォームの有料機能を利用するためには、Signalsの「SGNトークン」を購入する必要があります。
SGNトークンは、Signals Networkが発行しているオリジナルトークン。イーサリアムのERC20に基づいており、Signalsプラットフォーム上の有料機能使用の際に必要になります。自分でマイニングすることは不可能。現時点ではまだ取引所に上場していないので、手に入れるためにはSGNトークンセールに参加する必要があります。
ちなみにSGNトークンのプリセールは2017年11月22日に行われており、販売数量が見事完売。50万ドル以上の資金を調達するほどの大成功を収めました。
そして2018年2月26日に、メインのトークンセールが開催される予定です。
- 1SGNトークンの価格:トークンセール初日のイーサリアムの価格によって決定(約0.3ドルの予定)
- ソフトキャップ:200万ドル
- ハードキャップ:1,800万ドル
- 配布比率:メイントークンセール・50%、コミュニティ・20%、アドバイザー&パートナー・10%、リザーブ・18%、バウンティープログラム・2%
- 配布予定日:メインセール終了後配布予定
SGNメイントークンセール参加希望者は、公式サイトにアクセスしてメールアドレスを登録し、セール開始の連絡を待ちましょう。氏名、イーサリアムウォレットのアドレス等を登録した後、指定されたイーサリアムの送金アドレスにイーサリアムを送信すれば手続き完了です。
なお、Signalsの有料機能が購入される度にトークンがバーン(処分)され流通量が減少していくため、SGNトークンの価値はどんどん上昇していく予定です。また、将来的に主要取引所への上場も予定しており、保有しておくだけでも十分な資産価値があります。
まとめ
Signalsのサービスはまだ発展途上ですが、モバイルアプリのリリース・外部の取引所とのデータ連携・機械学習による取引戦略の最適化・0xトレードプロトコルを実装した分散型取引所の実現など、トレーダーにとって見逃せない高度な機能がどんどん実装されていく予定です。
遊び半分で仮想通貨取引に首を突っ込んで大怪我をする個人投資家が少なくない中、こうした取引支援サービスの需要は世界的に高まっていくことでしょう。プログラムのコードを1行たりとも書くことなく自動売買が出来るのは非常に魅力的です。
有料機能を使わせるために独自トークンを買わせるとはなかなか商魂たくましいやり方ですが(笑)、Signalsにはそれだけの価値が十分にあるでしょう。興味のある方はSGNトークンセールに参加してみてはいかがでしょうか。